内侍 [ないし]

 後宮十二司のひとつ内侍所(温明殿賢所)に奉仕し、天皇に近侍して奏請・伝宣をつかさどる、尚侍(定員2名)、典侍(定員4名)、掌侍(定員4名)などの女官。

 尚侍(ないしのかみ) ・・・・ 内侍所の長官。 もともとは従五位だたっが、平城天皇の時代に従三位に
                 上がり、女御・更衣に準ぜられるようになった。

 典侍(ないしのすけ) ・・・・ 内侍所の次官。 通常は従六位相当だが、二位、三位に上がった例もある。
                 公卿や殿上人などの娘が任じられた。
                 天皇の乳母は、典侍に補せられるのが通例。

 掌侍(ないしのじょう) ・・・ 内侍所の判官。 天皇移御の際に神璽御剣を捧持する役。
                 もともとは従七位相当だが、後に五位になった。
                 「内侍」という場合は、通常この掌侍を指す。
                 四人の掌侍のうち第一位の者を勾当の内侍という。


 中神(中つ神) [なかつかみ]

 陰陽道で吉凶禍福をつかさどる方角神のひとつ、天一神の俗称。 六十日を周期として巡行する。
 己酉の日に天から下って、四隅(北東、東南、南西、西北)に六日ずつ、四方(東・南・西・北)に五日ずつの計四十四日は地上にあって、癸巳の日に正北から上天、一六日を経て己酉の日再び下る。
 この神の遊行の方角を塞といい、その方角に向かうことを忌み方違えをする。
 この神が天にある一六日間は四方いずれへ出かけても障りないとされている。


 長橋 [ながはし]

 内裏の、清涼殿から紫宸殿に通じている渡り廊下。


 女御 [にょうご]

 天皇の后のうち、皇后、中宮に次ぐ位。 桓武天皇の時代からはじまり、摂関家の娘で、皇后に進む場合もある。
 人数に制限がなく、大勢の女御がいる場合は、弘徽殿女御などのように、住んでいた殿舎の名前で呼ばれる。


 女房 [にょうぼう]

 後宮の女性の内、皇后・中宮・女御更衣御息所以外の女官で、を賜って住む高位女官。 または、貴人の家に仕える女性の称。
 貴人の身の回りの世話や、子女の教育などに携わった。


 直衣 [のうし・なほし]

 平安時代以降の、天皇や貴族の日常服。 位階相当の位色を用いないのが特色。
 三位以上の者は直衣を着用して参内することも許された。 地質、色目、紋様にも慣習があり、冬は表を白、裏は二藍(ふたあい)の重ねとし、夏は裏をつけないので冬の裏の二藍の色を用いた。 下着やはきものは衣冠と同様であるが、日常の略式時には烏帽子を用いた。 雑袍(ざっぽう)。


 野分 [のわき]

 秋に吹く激しい風。 台風。 「野の草を吹き分ける風」